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初心者から上級者まで年齢を問わず楽しめる人気定番ボードゲーム「チケット・トゥ・ライド・アメリカ」。その攻略法/戦略として、どの都市に線路を引くのが最も効率が良いか?について大変明瞭かつ簡潔に分析したブログ記事(英語)がありましたので、拙訳ですがご紹介します。

当然のことながら、ここで論じられている要素だけがゲームの勝敗を分ける訳では決してありませんが、ゲームを進めるうえでの一つの指標として参考になるデータではないかと思われます。(隅々までアバウトな性格の隊員2号的には、まぁよく全部計算したなーと、心底感心しましたですよ。)

<以下、翻訳記事本文。↓↓↓>

「チケット・トゥ・ライド」は、20世紀初頭の鉄道王となってプレイする素晴らしいボードゲームだ。ゲームでは「行き先チケット」を集めながら指定された2つの都市を結び、追加得点を稼いで行くことになる。

しかし、ボード上の全ての都市が平等に作られてはいない。一部の都市は「行き先チケット」への登場頻度がより高くなっている一方で、その他の都市はほんのわずかしか登場しない。

そこでシンプルな公式を使って算出してみたのが「『チケット・トゥ・ライド』で最も価値のある都市」だ。ある特定の都市から得られる点数を合計して、その都市へと接続される経路の数で割るのだ。

例えば、ニューヨークシティに関連する得点の合計は57点となり、2~3人用ゲームの場合には4経路、4~5人用ゲームの場合には7経路が接続できる。これをマイアミの場合と比べてみると、得点合計は50点となるものの、接続可能な経路はプレイヤーの人数に関わらず3本のみとなっている。つまり、マイアミの方が、線路を引く価値が「より高い」都市といえる訳だ。

本質的には、特定の都市の価値が高ければ高いほど、より早い段階でその都市に線路を引いておく必要が出てくる。そうでないと既にある手札のチケットで得点しそこなうリスクが生じるだけでなく、後から追加のチケットを引いて得点するチャンスまでもが失われてしまうことになるからだ。

ここでは、アメリカマップの4つのバージョン(オリジナル、1910、Big Cities、およびMega Game)について線路を引く価値が最も高い都市について算出し、ゲームプレイ時に参照できるようPDFファイルの形にまとめた。

 TicketToRideMVC_pdf1
「チケット・トゥ・ライド」で最も価値の高い都市一覧(PDFファイル(英語)、ダウンロード可能)

そしてこちらはグラフ全般に関するサイト(訳注: 元記事の掲載されているGraphGraphのこと)なので、カギとなる情報の一部をグラフ形式でもまとめてみた。

[オリジナル] 線路を引く価値が最も高い都市

2~3人用プレイの場合

1. ロサンジェルス (18.00)

2. マイアミ (17.00)

3. ニューヨーク (16.75)

4. バンクーバー (16.50)

5. モントリオール (10.50)

4~5人用プレイの場合

1. マイアミ (17.00)

2. ロサンジェルス (14.40)

3. バンクーバー (11.00)

4. ニューヨーク (9.57)

5. モントリオール (8.40)
 

TicketToRideMVC_Original1

オリジナルの場合、線路を引いてつなぐ価値が最も高い都市は、ボードの四隅(ニューヨーク、マイアミ、ロサンジェルス、およびバンクーバー)に位置している。もしも既に北の方に線路が引いてある場合には、ポートランド、モントリオールもつなげる価値がありそうだ。


[1910] 線路を引く価値が最も高い都市

2~3人用プレイの場合

1. ラスベガス (25.00)

2. ボストン (18.50)

3. サンフランシスコ (18.33)

4. マイアミ (13.67)

5. バンクーバー (12.00)

4~5人用プレイの場合

1. ラスベガス (25.00)

2. マイアミ (13.67)

3. ボストン (9.25)

4. サンフランシスコ (9.17)

5. バンクーバー (8.00)

TicketToRideMVC_1910

1910の場合、重要視すべき都市はかなり異なってくる。特にラスベガスに照準を定めることをお勧めしたい。その理由は、高得点の大陸横断チケットが2枚あるが、ラスベガスに入るには2経路しかないからだ。ここでもマイアミは重要だが、ボストンやサンフランシスコも見逃せない。


[Big Cities用] 線路を引く価値が最も高い都市

2~3人用プレイの場合

1. マイアミ (30.67)

2. ロサンジェルス (27.00)

3. ラスベガス (25.00)

4. ニューヨーク (24.25)

5. ヒューストン (17.00)

4~5人用プレイの場合

1. マイアミ (30.67)

3. ラスベガス (25.00)

2. ロサンジェルス (21.67)

4. ニューヨーク (13.86)

5. ヒューストン (12.75)

Big Citiesでは、いくつかのカギとなる都市に集中することを余儀なくされる。このゲームではロサンジェルスとラスベガスが2つの隣接しあう「価値のある」都市であるため、すぐにでもこの2都市をつなぐ意味がある。もちろんマイアミの価値も非常に高くなっているが、これは到達する経路が限られているせいだ。

[Mega Game] 線路を引く価値が最も高い都市

2~3人用プレイの場合

1. マイアミ (30.67)

2. バンクーバー (29.50)

3. ロサンジェルス (27.00)

4. ボストン (26.50)

5. ラスベガス (25.00)

4~5人用プレイの場合

1. マイアミ (30.67)

2. ラスベガス (25.00)

3. ロサンジェルス (21.67)

4. バンクーバー (19.67)

5. ニューヨーク (13.86)

 TicketToRideMVC_MegaGame1

Mega Gameの場合は、再びボードの四隅(ニューヨーク、マイアミ、ロサンジェルス、およびバンクーバー)が重要になってくる。マップ北東部ではニューヨーク、モントリオール(訳注: 原文ではバンクーバーとなっているが誤りと思われる)、およびボストンが有利だ。マップ南西部ではラスベガスとロサンジェルスをお勧めしたい。


まとめ

  • オリジナル、Big Cities、およびMega Gameでは、ボード四隅を使った大陸横断ルートが最も有利であることが判明した。1910では、同様に大陸横断ルートが重要だが、狙うべき都市は若干違ってくる。
  • グラフ化について言えば、棒グラフを用い、目標とすべき都市を色でハイライトすることで重要な都市が一目で分かるようになり、高得点の都市と低得点の都市の対比が視覚化できたように思う。 

筆者について:  Corey Hulse@coreyhulse) – Corey(コーリー)は、日中はThorogood Associates社でビジネスインテリジェンス関連のコンサルタントとして勤務するかたわら、夜になるとギークとしてGeekadelphiaや自身のブログに執筆したり、写真を撮ったり、かなりの時間をネット上で費やしすぎたりしている。

[ 原文へ ]

※ この記事は、筆者の許可のもと、英語から日本語に翻訳・転載されたものです。(元記事掲載日: 2011年10月20日  / 翻訳日: 2016年8月12日)Special thanks to Corey for kindly accepting my translating and reposting the highly intriguing article! :)


<感想> 隊員2号的には、いつも大陸横断系チケットは避けられる限り避けてたし、マイアミなんてよほどじゃない限り線路引くことがなかったんですが、この記事を読んで、なんかこう果敢に攻めていこう、みたいな前向きな気持ちになりましたw
 

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