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全ボードゲーマーに捧げたい「いい話」。イギリス在住の若者が、ボードゲームによって長年のうつ病から救われ、生きる喜びを回復したという手記が胸にジーンと来たので、手前味噌で要約+一部即席訳してみました。

筆者はイギリスはマンチェスター在住のローレンス・カークビーさん。文脈から察するに今は大学を出て20代後半くらいと思われ。16歳以来、うつ病といっしょに生きています。

子どもの頃、ルールを完全に記憶するほど『モノポリー』大好きだったという彼。2013年のクリスマスに兄弟が『トワイライト・インペリウム第3版』をプレゼントにもらったのをきっかけに、小さなコマたちと繰り広げる壮大なる一大スペクタクルの世界(笑)に、ハマりにハマります。

我も忘れるほど激しくボドゲしているうちに、ある日ローレンスさんは自分の中に、これまでに感じたことのない心の状態がうまれていることに気づきました。

"It’s hard to express in words, but after years of literally nothing less than constant, all-pervading mental agony, it meant so much to me to be able to... not feel that? To experience something good? The closest word I can find for it was “love.” Giddy, goofy-grinning love, being unlocked from the black hole of my terrified mind by cardboard and plastic and rules, combining to connect me to the friends I had missed so very, very badly."

(言葉で表すのは難しい。けれども何年も精神的苦痛がずっと自分の全てを覆い尽くしていたのに……それを感じていない、というのは、大きな意味を持っていた。何か善いものを経験するために? その感覚を言い表すのに一番近い言葉は『愛』だった。有頂天でまったり顔になってしまうような愛だ。ボール紙とプラスチックのこまといろんなルールとが、ずっと会いたくてたまらなかった友達との再会といっしょくたになって、恐怖が支配する心のブラックホールから、僕を解き放ってくれた。)
 
ぅおう、ボドゲはですよ、っ!!!(あ、フォント大きくし過ぎてゲシュタルト崩壊起こしそう)


そして、こうも言います。

"I had been living for years a life increasingly monochrome. These board games, these beautiful boxes of bits, gave me a way to have an afternoon with the color turned on."

(何年もの間、モノクロで単調になるばかりの人生を生きていた。ボードゲームが、この小っちゃなものが詰まった美しい箱の数々が、僕に色彩のある午後を過ごす術を与えてくれたんだ。)

ローレンス青年、その後も『バトルスター・ギャラクティカ』『テイルズ・オブ・ジ・アラビアンナイト』などにドップリと浸かることになります。さまざまなルールや戦略を楽しみつつ、友人や初対面のプレイヤーたちと協力プレイしたり裏切られてみたり(笑)と、人と人との「つながり」「かかわり」が、どんどん増え、もうここから先はボドゲをしない人から見たらめくるめくボドゲ廃人の世界(笑)

しかし「トワイライト・インペリウム」を初めてプレイしてから3年目の今年、ついに自分の中に常にあった「死にたい」という衝動を感じなくなった、と記しています。

で、ローレンスさんのいうボードゲームの魅力についての総括が、うんうんそうだよね、と頷くことしきり。

"Board games give me something that little else does. They give freedom within a constructed framework; players are given the social space to bounce off each other like carnival bumper cars, while remaining safe and bounded. Everyone jockeys to achieve something—whether to become king, to solve the puzzle, or to save the world. "

(ボードゲームは、他のものが与えてくれないものを僕にくれる。ゲームというルールと枠組みの中で僕に「自由」をくれる。遊園地にあるショッキングカーみたいにお互いがお約束の中でガチでぶつかり合えるような、安全に区切られた「社会的空間」をくれる。そして王様になったり、パズルを解いたり、世界を救ったりするために、みんなが楽しく競い合うんだ。)


そして文末の締め。産後以来やたらと涙腺がゆるい隊員2号、ジーンときて、マジ目頭熱くなりました。

"I’m not going to say that everyone should join a board game group. But I will say that, if this piece has piqued your interest, you might consider it. I never expected board games to be so important to me. I certainly never expected them to help me. 

Since they have, I hold out hope that they may help someone else, too. If that happens, I hope to meet you.

Maybe we can play something together."

(全ての人がボードゲーム会に参加すべきだ、なんて言おうとはしていない。ただ、もし少しでも興味を持ったなら、良ければ参加を考えてみて、ということなんだ。自分にとってボードゲームがこんなに大切なものになるだなんて、全く予想すらしていなかった。特に自分を助けてくれるだなんてね。

ボードゲームは 僕を助けてくれた。だから、もしかして他の誰かの助けにもなってくれるんじゃないかという希望を持っている。もしそれが本当になったら、君に会えたらいいなと思う。

そのときには、一緒に何かプレイしようよ。)

 
いやー、この「(押しつけはしないが)他人にも勧めたくなる」というところが、まさにボードゲームのボードゲームたるところ。

元記事(" I have suisidal depression -- and board games saved my life")のコメント欄にも「これだけの個人の経験をシェアしてくれてありがとう」「自分も似たような状況を抱えているので励まされた」「ゲームだけじゃなくちゃんと医者にもかかってね」等々、あたたかいコメントが寄せられています。


<隊員2号メモ>ボードゲームの持つ癒やしのパワーについて、とても感じ入るところの多い記事でした。今後はボードゲームの教育的利用のみならず、治療的利用もますます増えるかも知れません。ボードゲームの果たし得る治療的側面については、例えばこちらのスライド(出典:Annual School on Addictions and behavioral Health@アラスカ州ウェブサイト)にもあるように、行動療法や箱庭療法の流れに位置されていたり、実際の現場でも活用されていたりするようです。一個人、一ボードゲームファンレベルでですが、ボドゲの持つ可能性については興味が尽きません。
 




※ 本記事の要約・翻訳は一個人が参考のために提供しており、何ら厳密な正確性を保証するものではありません。本要約・翻訳の利用・参照は自己責任となり、それによって生じるいかなる結果も何ら責任を負うものではありません。


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